最終面接①

 最終面接直前に異動の内示を受けた私は、すぐに転職エージェントに事情を説明し、次のように伝えました。
 部署異動直後に退職すると迷惑がかかるので、そうなった場合転職活動を止めるつもりである。次のステップへ進める可能性があるかどうか、できるだけ早く教えてほしい。

 するとすぐにエージェントから二次面接通過の連絡があり、最終役員面接の日程が決まりました。
 最終面接をクリアすると外資系企業への転職、不採用だと単身赴任生活スタート、どちらにしてもサラリーマン人生の大きな岐路です。今までのどの面接よりも緊張しながら、前回と同じく超高層ビル内にある東京オフィスへと向かいました。
 
 オフィスに到着し会議室に通された頃には、もうなるようにしかならないな、というような心境になっていました。
 そしてしばらくしてから部屋に入ってきた面接官を見て驚きました。日本人の副社長と聞いていたのでかなり年配の面接官を想像していたのですが、自分と同じ40歳くらいの男性だったのです。瘦身で眼光鋭く、笑顔はまったくありません。「時間が無いので早速始めましょうか。」その声、雰囲気が俳優の哀川翔に似ているな、と思いました。前の会社の役員のような仲良しクラブ的ぬるま湯感は全く無く、いかにも外資系の切れ者というような威圧的な雰囲気に圧倒されました。

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