ダイバーシティについて思うこと

ダイバーシティの推進により、昇進するのはほとんどが女性だと前回書きました。これは管理職の女性比率を30%以上にするというターゲットを会社が設定しているためです。このターゲットのために、女性という理由だけで昇進するケースがあります。もちろん昇進した本人はそう思っていません。
ダイバーシティに関してはいろいろ考えさせられますが、私が最終的に思うのは、男性女性にかかわらず「覚悟」が必要だということです。「覚悟」は「責任感」と言い換えることもできます。しかし実際は覚悟などまったく無く、権利だけ主張する人が目につきます。男女平等の世の中だから、仕事も子育ても趣味も全部やりたい。子供はできれば二人以上欲しいからパートナーには協力してほしい。
実際はどうかというと、すべてが中途半端で、「育児が大変だから」「仕事が大変だから」「パートナーが協力してくれない」など言い訳ばかりです。こういう人達は、いつも他人に何かをしてもらうことばかり考えていて、自分自信が相手にどういう価値を提供できているかという視点がありません。会社からお金をもらえるので物質的には豊かになりますが、人から信頼されないので本当の意味で幸せにはなれないでしょう。
その反面、家庭でも職場でもプロフェッショナルな人がいます。私が勤める会社で働く派遣社員Kさんは、今まで私が出会った中でも一番凄いビジネスウーマンです。仕事に対する責任感、正確さ、スピード、気配り、コミュニケーション能力、前向きさ、すべてが完璧で正社員以上に働き、周囲の尊敬を集めています。本当は正社員になってもっと高いサラリーをもらえるはずですが、彼女は家庭を最優先に考えているので、仕事を言い訳にしないよう、派遣社員のまま働いているのだそうです。覚悟が決まっているので、女性活躍などメディアの甘い言葉に踊らされて勘違いすることはありません。仕事と家庭を両立するのは世間が言うほど簡単では無い。自分と家族の幸せのために何が一番大事なのかが、分かっているのでしょう。
彼女を見ていると、女性管理職比率何パーセントとか騒いでいることは、単なる数字遊びのように思えます。彼女のように能力も覚悟もある人が真に評価される世の中になってこそ、真のダイバーシティが実現すると思います。
私の勤務先でも女活法施行以降、女性の管理職登用率が高まりました。今は設定目標を達成しているためなんとなく鎮静化している感じがします。
一時期の女活ブームのカゲで、管理職を追われるまたは管理職になれないおじさんたちが大量発生しました。
北欧諸国は女性の社会進出が進んでいますが、そもそも男性だから、女性だからと言う考えがないようです。
日本の、
特に大企業は対外的アピールで女性の役員比率も拘りを見せていますが、外資系企業においてもそこは同様の傾向があるのですね。
ちょっと意外でした。
もし私が女性なら、欲張らず小さな幸せを大事にすると思います(^^) お金があっても心が寂しいと全然幸せじゃないですから(^^)