日系企業への転職活動

 日系企業、特に化学メーカーのような大企業は、大なり小なり社員がエリート意識を持っているので、面接官も基本的に上から目線です。私が面接を受けた日系大手J社での不採用理由は、「どうしても当社に入社したいという姿勢が感じられない。」というものでした。私はこのフィードバックを転職エージェント経由で聞き、びっくりしました。新卒の学生相手ならまだ分かりますが、40歳近いミッドキャリアの採用です。恐らくこの会社は上意下達の文化が非常に強い社風なのだと思います。


 日系大手P社の面接も、非常に感じの悪いものでした。なんというか上から品定めをしているような態度で、言葉の揚げ足を取られたり、圧迫面接のような空気でした。この会社もヒエラルキーが非常に強く、風通しの悪い社風で有名です。
 

 私が最初に面接を受けた日系大手A社は、面接の雰囲気は悪くなかったのですが、面接部屋が印象的でした。会議室に入って挨拶を済ませた後着席すると、面接官の椅子の下に台のようなものが置かれていることに気付きました。つまり面接中面接官は一段高いところに座り、上から候補者を見下ろしている状態になっていたのです。
 

 財閥系総合商社M社のグループ面接もすごかったです。まずM社の若手社員一人が、自分の仕事について、周りを取り囲む10人ほどの転職希望者に向けて語ります。その後質問がある方は質問してくださいと言われ、そうすると転職希望者全員が我先にと挙手をして、次々に質問を浴びせます。恐らく質問の内容は選考に関係無くて、誰が一番積極的に質問をするか、つまりどれだけM社への志望度が高いかを見られていたのだと思います。
 

 これら日系企業での面接は、今思い返してみると笑い話でしか無いのですが、転職活動に真剣だった当時の私には、そんな余裕はまったくありませんでした。エージェントから不採用の連絡が来るたびに、自分を否定されたような気持になって落ち込んでいたことを思い出します。
 この後、私は現在勤務する外資系化学メーカーに応募することになるのですが、その面接の雰囲気は今までの日系企業とまったく違うものでした。

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